一日一絵

公園に住む猫の健康を願いつつ、重ねる一日一日の記録。

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公園猫  人間嫌い2


かなり昔ですが、犬猫の保護団体のおうちに、お手伝いに通ったことがあります。
当時、管理センターでの殺処分は「安楽死」と表されていましたが、
実際は安楽死なんかでなく苦しみながら死ぬということは、
彼女に聞いて知りましたし、そこの状況を見てから、
都会で犬猫を飼うなら、不妊手術は必須だと確信するようになりました。

当時、若かりし私は1DKのアパートに住み、拾った猫を2匹飼っていました。
野良犬を見かけて、保護したいと思ったことが何度もありましたが、
さすがに犬を飼うことはできないので、後ろ髪引かれる思いで
見過ごしてきました。
しかしある日、どうしても後追いして離れない犬がいて、途方にくれたのです。

その時に、近所の民家に「動物保護何たら」の表示が掲げてあったのを思い出し、
そこがどういうところか何も知らないまま、保護の文字だけを頼りに、
門をたたいたのです。

出てきたのは60歳代?の女性で、事情を聞いて、
里親が見つかるまで、と言って、犬を預かってくれました。
その後、何度かのご縁があるうちに、だんだんそこの実情がわかってきました。
そこには、犬20匹近くと猫300匹近くが保護されていて、
その女性一人できりもりしていました。
保護団体といっても、行政などからの公的な支援はなく、何がしかの募金は
あるものの、足りない分は自宅の土地を売り、生活費を削って、
犬猫たちの費用を捻出していました。

私は、そんな女性に、犬を預けてしまったのです。
支援者から送られた、何10?kg単位の大きなドッグフードの袋の山、
大量の猫の缶詰と、トイレ代わりの新聞紙の山を見た時、
これをこんな高齢の女性が1人で扱うのはとても無理だ、
ここに犬を預かってもらった以上、当然私も何がしかの負担を負わなければ
ならない、と、思いました。
それで、毎日そこに通って、2~3時間ほど、犬猫の世話を手伝うようになったのです。
当時、私はフルタイムの仕事ではなく、一日4時間ほどのパートであったため、
それが可能でした。
(今と変わらん?)

一日の始まりにまずやることは、大量のコンテナトイレの掃除、
次に食器洗い、エサ配りと水替え、犬の散歩でした。
がっつり急いで2時間はかかりました。
服が汚れるので、そこのためだけのぼろぼろに着古した服で通いました。
異臭が染みつくので、そのままではよそに行けず、必ず帰宅してシャワーして
着替え、それから仕事に行きました。
そんな生活が盆と正月の帰省以外は毎日、私が預けた犬が里親さんにもらわれていった後も、
顔なじみになった犬猫に会いたくて、2年ほど続けたでしょうか。
その女性とそりが合わなかったことと、仕事が変わって時間がなくなったことも
あり、通うのをやめ、その後引っ越したので、関わりはそれきりになりました。

彼女は犬猫保護の草分け的存在で(仮にAさんとしましょう)、
地方新聞やテレビでたびたび紹介されるちょっとした有名人でした。
ですので、関わりを絶った後も、消息を目にすることはありましたし、
私の周りの猫飼いの中にも、Aさんを知っている人が何人もいます。

そんなお友達のうちの1人が、Aさん宅のことを、
「あそこは、せまいところにたくさん猫が入れられて、虐待みたい。
猫がかわいそう」
と、話したことがあります。
彼女は、長い間地道に、私費で犬猫を助けてきた心優しい女性です。
ですので、彼女がそう言うからには、本当に心を痛めたのだろうと思いました。
Aさん宅では、六畳くらいの部屋に多数の猫が入れられていたことは、事実です。
しかし、そう言ったのがもし他の人であったなら、私は即問い返したでしょう。


あなたは何のためにそんなことを言うのですか?
猫を助けたいのですか?
それなら、あそこの猫を10匹でも、いや1匹2匹でも引き取ってやったら
どうですか?
そうすれば、少なくともその子たちはかわいそうでなくなりますよ。

それはやらないというなら、Aさんに何とかしろということですか?
部屋を広くしろ、家を改築しろ、そういうことですか?
Aさんは、今までもこれからも手術費治療費、と保護費用を負担し続け、
そのために土地を売ってもいるのに、どこにそんなお金がありますか?
彼女は、病気猫、子猫と部屋を分け、敷地のすべてを
犬猫のために使っています。
これ以上彼女にどうしろと言うのですか?

彼女は、保護した犬猫すべてに不妊手術をしているので、本来、
数が増えるはずはありません。
定期的に譲渡イベントもして、里親探しの努力もしています。
それなのに、一向に数が減らず、むしろ増える一方なのはなぜか。
それは、彼女に犬猫を押し付ける人間が後を絶たないからです。

彼女のことが新聞やテレビに取り上げられた後は、支援も増えましたが、
それと同時に、必ず犬猫を捨てに来る人がいたといいます。
私が通っていた時も、何匹もの子猫を持ち込まれたことが何度もあり、
そんな時、彼女はひどく機嫌が悪くなりました。
Aさんも、決してどんどん子猫を引き取ります、などと
吹聴していたわけではありません。
持ち込まれるたびに、おうちの現状が大変であることを話し、
何とか飼ってあげてください、里親探しをしてください、手術をしてくださいと、
何度も説得を試みるのですが、それでも聞く耳を持たず、
無理やり置いていくのです。
そしてそういう人間は、自分が猫を助けてやった、と満足して帰るのです。

ある時は、敷地の塀の横に保護犬を繋いでおいたら、その塀の上に子猫を捨てた人間がいました。
子猫は塀から落ち、それを犬がおもちゃにして、
何かぼろ雑巾のような物をくわえて・・・と、Aさんが気がついた時には、
子猫は瀕死の状態で、まもなく息を引き取ったと言います。

限界のキャパを超えて、それでもAさんが押し付けられた子を
管理センターに入れなかったのは、
苦しみながら死なせるのがしのびなかったからです。
センターに入れれば、自分は楽になるかもしれない。
でも、もしかしたらこの子には、よい里親さんがみつかるかもしれない、
限界だけど、それまでは、何とかもう少しがんばってみよう、
もう少しだけがんばってみよう、
・・・・そんな気持ちの積み重ねで、
何とか命を繋いでやろうとしたのだと思います。

崩壊に近い飼育ということは、本人が一番良くわかっていて、
疲弊し、心の底で助けを求めながら、何とか自分で支えようとしています。

こんな状態におかれた初老の女性に、これ以上何をしろというのでしょうか。
もし心ある人なら、彼女に対してやるべきことは、批判や説教ではなく、
支援の手を差し伸べることではないでしょうか。
それをしないのなら、批判も説教も、差し控えるべきだと思います。

怒りや不満やどす黒い悲しみが重なる時、
人はいかなる心理状態になるでしょうか。
被害妄想もするし、他人を信用できなくなるでしょう。
それは個人の性格というよりも、継続しておかれた環境による影響が大きいと
思います。
いいや、自分は絶対そうはならない、と言える人がいるでしょうか?
もし、いるとしたら、よっぽど幼稚か無知かのどちらかです。


そこに通った期間、私の悩みは、Aさんの性格を好きになれないことでした。
しかし、彼女の置かれてきた環境を思えば、そうならざるをえなかった部分はあると思います。
何十年にわたり、同じことを言い続けてきて、
それでもわからない人が多数なのですから・・・。
強い意志がなければ、犬猫を助け続けることはできません。
その反面として、人にきつくあたってしまうことはあったでしょう。
しかし、十何年もの間、犬猫に対する行動は全く変わっていません。
それは尊敬するべきところだとは思います。

最近、他所で、猫保護に関わる人たちの争いごとを目にする機会がありました。
最初の感想は
「あ?、これだからボランティアはやだよ」。

直接には知らない人たちのことですので、
私は全面的にどちらの味方ということもなく、言ったら、
双方に突っ込みどころがあると思いますので、中立の立場ではあります。

募金が多額であり、詳しい明細も不明瞭ということで、
一方に募金の私的流用の疑いもかけられたようですが、
何十万単位のお金があったって、
猫の治療費には瞬く間になくなることを知っていますので、
募金を私的に流用しているかのような根拠のない決めつけにも、
違和感がありました。
例えば、病院側が厚意で治療費を割引してくれて、
領収書を見ればどの病院かわかるような場合、
そうした領収書は公開できないのではないでしょうか。

しかし、
「瀕死でもない猫を安楽死させるのは間違っている」
という調子だった「善意の」コメントは、見ているうちに、
「どうして病気の猫を残して健康な猫を安楽死させるのか
(→健康な猫より病気の猫を先に安楽死させるのが当然)」
というように、変わっていきました。
この人たちが、自分は正しいことを書いている、と思っているところが怖ろしいです。

何より、猫の幸せを盾にして、人を批判するところに嫌悪を感じ、
ますます人間というものが嫌いになりました。


私は、Aさんのような人を別に尊敬はしませんし、いろいろな考えの人がいて、
いろいろな保護の仕方をすればよいと思っています。
皆がAさんと同じことをする必要はありません。
しかし、Aさんを批判する権利は、誰にもないと思います。
人間ですから、色んな性質の人がいます。
キャパオーバーは、そんな人の性質に、多数の人間がつけ込むものと考えます。
ですので、決して自己責任だけではなく、
社会で負うべき連帯責任を1人に負わせている、
いびつな状態だと思います。
その理由は、上に記した私の経験によります。


猫多数飼いの大変さを、始めは理解してなかったから、
批判できたのだと思います。
しかし自分が何とかしてやれないのなら、
せめて黙っていてやってほしかったです。


追伸。
まあ、ないとは思いますが念のため。
見知らぬ人からの批判コメントは一切受け付けませんし、
勝手に削除させていただきます。
私、口先だけの善意の人間がほんとに大嫌いですので。



テーマ:野良猫と地域猫 - ジャンル:ペット

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コメント

想像以上

猫の保護数もさることながら、その活動内容も想像以上のもので
驚きを隠せません。Aさんの人格は別として、精神はすごいですね。
何事も経験してみなければわからないことが多いものですが、今回は
時間をかけて色々な方向から考えてみることによって、何とか少し
理解できるようになった気がしています。もやもやも消えつつあり…
みみたさんのお話をうかがえて良かったです、ありがとうございます。

しかし、あちらでは違った方向へ話がいっているのが恐ろしい~。
手袋の写真は時間がおありの時にお願いいたします^^

  • 2011/02/14(月) 01:43:47 |
  • URL |
  • 山猫 #t.yCzdAA
  • [編集]

山猫さん、いらっしゃい。

お返事遅くなってごめんなさい。
じつは近日、またしても管理業者が来るので、お掃除が緊急なのです~~~ひいーーー。

人を批判するには、同じ立場に立ったら自分も結局同じことをするかもしれないということを、一度考えた上でないといけないと思うのです。

アフリカの動物の絶滅危機のテレビを見ていた時のこと、バラエティって「えー」とか笑い声とか、効果音がよく使われますよね。
「ゴリラの絶滅は、人間の欲望が原因なのです」のナレーションに、「えーー」というどよめきの効果音、そして欲望の権化のような若い女性タレントが、自分には欲望なんてないかのように、「人間(この場合はアフリカ人)の欲望ーー??」って非難めいた声を上げるのです。
その時、ぐっさんが一言「まあぼくらもね、あの場にいたら、同じことをしたかもしれないから」
と、さりげないコメント・・・ぐっさんのことが、ますます好きになりました。
失望させられなくてよかったー。

  • 2011/02/16(水) 00:03:33 |
  • URL |
  • みみた #-
  • [編集]

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お話してくれてありがとう

公園猫のご紹介


1 山田おかあさん。
勝気で頭も運動神経も良いスーパーな美猫。
たくさんの子供を産みました。



2 山田あかちゃん。
おかあさんの最後の子供。
幼児体形の女子。



3 隣のおかあさん。
元は隣にあったおうちの飼い猫。
山田おかあさんと同じく、たくさん子供を産みました。
隣の猫たち全部の母では?



4 隣のハーブ。
レモンとはたぶん姉妹。顔半分黒いのでハーブ。
非常に顔立ちの綺麗な猫。超気が強く頭もよい。
2010年、やっとなついてくれました。
★2010年6月、
財団法人どうぶつ基金の助成を受け、
不妊手術を行いました。



5 隣のサビにゃん。隣の(元)おうちの猫。
レモンとハーブとはたぶん姉妹。
子供みたいに小柄であどけないが、何度も出産経験あり。
いつも皆から一歩遅れる。


6 山田番長

2010年10月末、現れた子猫。
ビビについてきたと思われる。
超よわい番長。


・・・・・行方不明になってしまった猫たち。・・・・・

今でも待っています。
優しい人に助けられ守られ、
無事に再会できることを 心から願っています。

山田マルコ。
いつのまにか公園に居ついた、
愛らしいうさぎのような子でしたが、
2010年12月18日、姿を消しました。



山田ビビ。おかあさんの息子。
美しいオスの白猫で、公園になくてはならない
存在でしたが、
2010年10月末、姿を消しました。



隣のダンボ。隣の(元)おうちの猫。
時間がかかったが、とてもなついてくれました。
体格のよい元気なオス猫だったが、
きょうだいの白茶と同じと思われる病状で、
ひどく弱ったところをビビに追われて、
2010年7月末、姿を消しました。

幸坊。
ビビと隣のサビにゃんの子5きょうだいの1匹。
一番元気で体格も良いので公園に戻し、
すくすく 育っていましたが、
2010年2月8日、突然姿を消しました。

橋の猫。
2007年ごろ現れ、しばらく山田さんちに居候の後、
橋の下に居場所を移動。
皆にかわいがられていた人懐こい子。


流れの黒。こわもて。
他所から来て居ついた猫。時々行方不明になりつつ、
ビビとボスの座を争っていました。


隣の青太。隣の(元)おうちの猫。
青い目が印象的なオス。体格は良いが、痩せてきた。
くいしんぼうでびびり。いまだになついてない。
2010年1月8日ごろ、姿を消しました。


隣のレモン。隣の(元)おうちの猫。
顔は怖いが、鳴き声かわいく、ひとなつこい。
レモン色の瞳のサビ猫。
2009年11月中旬ごろ、姿を消しました。

・・・・・・・・・・旅立ってしまった猫たち。・・・・・・・

山田すずまる
2009年12月5日ごろ現れる。
木登りが大好きな小さな男の子で、
何かの感染症のため体調を崩しながら
一生懸命生きましたが、
2010年11月18日AM4:23旅立ちました。



隣の白茶。
ダンボと双子のようにそっくりな、たぶん兄弟。
慢性的な体調の悪化に長く苦しみながら がんばって生きたが、2009,2月12日旅立ちました。



隣の緑。隣の(元)おうちの猫。
猫丸みみたが公園に通うきっかけとなった猫。
慢性的な体調の悪化に長く苦しみながら がんばって生きたが、2008,8月27日旅立ちました。


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